薬草図鑑

4~5月ころ山野のやぶかげにいかり形の可憐な花をつける。地上部の茎葉を5~6月ころ刈り採って日干しにしたものを使う。1日8~10gを水400mlで200mlになるまで煎じ、3回に分...
以前は熟した果実の果肉を土中で腐らせてから硬い殻を割って種子をとり、杏仁(きょうにん)と名づけて薬用にした。現在は菓子、ジャムなどの原料にする干しアンズの副産物として種子をとる。古...
葉から得た液汁を乾燥した粉末を日本薬局方では、便秘症などに緩下剤として、1回量0.1~0.25グラムを1日1~3回服用する。妊娠時や月経時、腎炎、痔疾の場合などは注意する。民間では...
アマアジサイの変形したものといわれ高さは70㎝くらい。7~8月頃、各枝先に青紫色の小さな花がたくさん咲き、その周囲に紅紫色や白色の花をつける。上水内郡信濃町柏原付近に多い。8~9月...
日本原産の「ガクアジサイ」が園芸品種として改良され、庭園などに栽植される落葉低木。民間では、盛りの花を採集して日干しにしたものを風邪薬(解熱薬)として1日3~4グラムを煎じて服用す...
朝に咲くので朝顔と呼ばれる。平安時代に遣唐使がその種子を薬用に持ち帰ったといわれるが、花が美しいため観賞用として多くの改良品種が普及している。11月ごろ茎ごと抜き取り乾燥し、たたい...
果実が熟すると開くことから「開け実」「開け肉(み)」といわれ、アケビと名付けられたという。つる性の茎を輪切りにし、日干しにしたものを木通(もくつう)という。主として漢方処方薬で、木...
別名をタカトウグサと呼ばれている。これは、古くから高遠町地域で胃腸薬として用いられてきたことから、県内ではこの名で呼ばれることが多い。7~8月頃に全草を採り日干しにする。これを、1...
マツは年中緑のままで、常盤木(ときわぎ)の代表とされ、昔から門松などお祝い事に使われてきた。樹幹に切り傷をつけて滲出物の生松脂(テレビンチナ)を採取して、古くから吸出し膏や軟膏、硬...
日本原産の常緑樹である。民間薬として、生の葉を火であぶり、泥のようになった物を火傷やシモヤケの患部に貼って炎症をおさえ、膿を吸い出す効果があると言われている。葉を乾かし粉末にした物...
日本の代表的な花木で、日本海側の豪雪地帯はユキツバキで、その他はヤブツバキとみられるが園芸品種が多く、三百種以上も知られている。半開きの花を採り、陰干しにする。止血には、1日量4グ...
ツユクサは鮮青色の花を早期に開き、午後にはしぼむ。古い時代にはツキクサと呼ばれていたが、それはこの花弁の汁を布にこすりつけて染めるという「着草」(ツキクサ)の意味からであったという...