薬草図鑑
スギナは別名ツクシ。地上部を掘り、水洗いして日干しにする。これを問荊という。利尿には問荊1日量5~10グラムを水300mlで半量以下にまで煎じて服用する。解熱、鎮咳にも同様に煎じて...
雌雄同株で春に飛散する花粉は、時には山火事の煙のように風になびくこともある。花粉症の原因として嫌われているが、赤褐色の樹脂で杉脂軟膏をつくり、紙や布に延ばして、絆創膏の代用にする。...
水仙という名は、この植物が水辺の近くにあることと、水仙という中国からの名がそのままついたといわれている。腫れ物には生の鱗茎を金属以外のおろし器ですりおろし、布でしぼった汁に小麦粉を...
乾燥した根を利用する。腹痛、胃けいれん、頭痛、婦人病(冷え性、月経困難、補血、浄血)などには、1日量や3~6gを煎じ、3回に分けて服用する。単味で用いるより漢方処方に配合して、利用...
本州北部、中部の深山に自生する常緑低木。高さは3mくらいまでなる。5、6月頃枝の頂上に淡紅色五裂の美しい花をつける。葉を日干しにして強壮、鎮痛、リウマチ、解熱、止血に煎じて服用する...
葉は、6~9月にかけて採取し、半日くらい日干しにした後、風通しの良いところで陰干しにする。種子は10月頃、取り陰干しにする。効用は広く、興奮性発汗、鎮咳、鎮静、鎮痛、利尿などのほか...
枝や葉のつけ根にとげがついているのはイヌザンショウ。よく庭先などに植えられるとげのないものがアサクラサンショウで香りがよい。成熟した果実を摘み取り、果柄を除いた果皮と種子を薬用にす...
中国、朝鮮半島の原産で、江戸時代中期に薬用として渡来し、その後庭園の花木として各地で栽植されている落葉小高木。早春に木一面に美しい黄色の四弁小花を、葉に先立っていっぱいにつける。秋...
ヨーロッパ南部から西アジア原産の多年草。日本へは明治19年に球根が輸入され、全国で栽培されるようになった。8~9月頃に球根(鱗茎)を植えつけると、濃緑色線形の葉が束になって生え、...
梅雨の頃、黄赤色の美しい花が咲く。たくさんの種子があることから、中国では子孫繁栄を祈り、結婚式の酒宴に使われた。下痢、神経痛、咳止めには、 乾燥した果皮1回量2~3gを水300ml...
サクラは普通、ヤマザクラ系、ヒガンザクラ系、チョウジザクラ系の三系統に分けられるが、薬用には一般に山地に自生しているヤマザクラが主に使われる。6~8月頃に樹皮をはがして日干しにする...
春早く葉の出る前に香気のある白色六弁花が小枝の先に開く。つぼみが子供の拳(コブシ)に似ているところから名づけられた。開花直前につぼみを摘み取って日陰につるして風乾したものを辛夷とい...