アケビ

果実が熟すると開くことから「開け実」「開け肉(み)」といわれ、アケビと名付けられたという。つる性の茎を輪切りにし、日干しにしたものを木通(もくつう)という。主として漢方処方薬で、木通散(もくつうさん)、五淋散(ごりんさん)などに用いられる。腎臓炎、尿道炎などのむくみには木通5~15グラムを水400mlで水が半量になるまで煎じ、1日3回に分けて服用する。この煎汁でおできの患部を洗ってもよい。木通の黒焼きはかつて淋疾(ぼうこう炎)などに用いられた。また神経薬として1日10~40グラムを水400mlで半量にまで煎じ、3回に分けて服用する。春先に若芽をひたし物や果実の皮を油で炒めたりして食べる。