カラスビシャク

生薬名は半夏(ハンゲ)という。昔は畑の畦に雑草のように生えていたが、最近は全く見なくなった。別名ヘソクリといわれる由来は、農家の人が畦に生えているこの草の球根を薬草として売って小遣いにしたからとも言われている。6~7月頃に塊根を掘り取り、コルク層を除き日干しにして使う。半夏が処方されている漢方薬として、つわりに小半夏加茯苓湯、神経性胃に半夏厚朴湯、胃腸カタルに半夏瀉心湯、胃腸虚弱による下肢が冷えに半夏白朮天麻湯、このほか半夏が入った漢方薬には大柴胡湯、小柴胡湯、柴胡桂枝湯、柴胡加竜骨牡蠣湯、小青竜湯、麦門冬湯などがある。